平成24年5月25日(金)朝、関西空港を出発した大韓航空機は無事、仁川空港に到着した。
 空港を出たところの並木道には、赤い花のアカシアが延々と植えられていて、異国にきた実感がした。

 

赤い花のニセアカシア

赤い花のニセアカシア

 

 仁川空港から豪華な貸しきりバスに乗り、ソウル市に到着。
 ソウル市内は、どの道にも街路樹がたくさん植えられていた。
 日本の街路樹はズタズタに剪定されているのが多いが、韓国の街路樹は伸び伸びと大きく育っていたのが目に付いた。

 

ソウル市内の街路樹

ソウル市内の街路樹

 

 ソウル市内の樹木を見たあと、韓国での最初の宿「ノーブル・ホテル」へと向かう。
 「昌徳宮」のすぐ近くにある「ノーブル・ホテル」は、こじんまりとしたホテルだった。
 私は、福田さんと同室で部屋はオンドルと書いてあった。オンドルとはどういう部屋なのか?大きな四角い煙突があり、そこからサンタクロースが出てくるような、北欧を思わせるような構造なのか?それとも、暖炉があって暖かそうな部屋なのか?
 ワクワクしながら部屋に入ると、そこは単なる板敷の狭い部屋で、小さな煎餅蒲団が一枚敷いてあり、枕が二つならべてあった。
 ここで、福田さんと二人で抱き合って寝るのかと思うと、もうあとは飲むしかないと考え、コンビニでビールを買ってきて福田さんと飲む。(ここのホテルのよかった点はコンビニがホテルのすぐ前にあったこと)
 酔いがまわってきたころ、福田さんが風呂に入るといって、浴室に消えた。(浴室はシャワー設備しかなく、湯船はなかった。)こういうときは先に寝るのにかぎると思い、さっさと寝ることにする。テレビを消そうとリモコンの赤いスイッチ押したが消えない。あちこち押しまくり、やっとテレビが消えた。
 その時、浴室で「ウワー」という叫び声が聞こえ、福田さんが「真っ暗で何も見えないぞ~」と叫んでいる。
 韓国は真夜中になると節電のため停電になるのかと思い、福田さんは間の悪いときに風呂の入ったもんだなと憐れみながら、気にせず先に私は寝てしまった。
 あとで分かったのだが、リモコンはテレビだけでなく部屋の電気やクーラーの電源のスイッチも兼ねていたらしい。ややこしいリモコンであった。
 翌日、福田さんはどことなく機嫌が悪かった。
 こうやって幸先の悪い韓国の一夜がすぎ、この先どうなることかと思ったが、その後は変なトラブルをなく無事、韓国樹木研修会を終えることができたのである。

 真田 俊秀